投資での自滅のほとんどはメンタルが原因?|6つの知っておくべき心理状況

投資での自滅のほとんどはメンタルが原因?|6つの知っておくべき心理状況

メンタル

 

投資では、資金の増減に左右されないメンタルを持つことが重要視されます。

そして、メンタルを自身でコントロールするのは簡単なことではないため、土台となる資金管理などの規律を固め、メンタルを安定させる仕組みづくりが必要になります。

しかし、仕組み以前にどんな心理が投資に影響を及ぼすのか、敵(危険な心理状況)を知らないことには何も始まりません。

ということで、危険な投資心理を知ることがらはじめましょう。

この記事はこんな方におすすめです。

  • 損失を取り戻そうとして一発を狙ってしまう
  • コツコツドカンで資金を失うことが多い
  • 損切りが苦手

それでは一つずつ見ていきましょう。

確証バイアス

自分にとって都合がいい情報のみを集めて判断してしまうこと。

例えば、

エントリーポイント

直近の高値を抜けたらエントリーしようと決めていたのに、、、

誤ったエントリー

当初決めていたはずの「直近の高値抜け」という条件を待つことができず、「押し目買い」という最もらしい理由をつけてエントリーしてしまうようなことです。

このとき、

「とにかくエントリーしたい」

という自己都合が、無意識のうちに自分にとってのマイナス要因を排除しています。

本来はエントリーポイントをルール化して、期待値を一定にするべきですが、この例では感情によって不要なエントリーをしていますね。

対策するなら、チャート画面などの実際の情報にふれる前に、自分で決めたルールを読み返したり、「今から感情が揺さぶられるけど、ルール通りにやる」と心の中で唱えてからトレードに臨むのもいいでしょう。

プロスペクト理論

同じ金額でも損失の悲しみは利益の喜びより大きい。

損失は利益が出た時に比べて、感情への影響2倍以上あると言われています。

例えば、

プロスペクト

こんな感じで、

人間誰しも、失う悲しみの方が大きいのです。

恋愛がいい例ですが、付き合えた時の喜びより、突然お別れを告げられた時のショックの方が長続きしますよね。。

また、最も危険な状態が、、

失う悲しみの量は、失い続けるたびにどんどん小さくなっていくということです。

プロスペクト2

負けが続いた時に、「一発逆転」の文字を脳内に描いている正体はこの感情です。

要するに、金銭感覚が麻痺している状態ですね。

無駄にポジションを多く取り始めたら、「これは感情か、事実か」と自分に問うことを義務付けるようにしましょう。

サンクコスト

「こんなに投資したからには・・・」と、誤った判断であっても執着してしまう。

サンクコストが発生すると、頭では誤りに気づけるが、いままでの投資分を考えるとポジションを手放すことがもったいなく思えてくる→損切りができない。

という悪循環に陥ることがあります。

要するに、「思考と行動が一致しない」状態のことですね。

また、ポジション保有中のみでなく、時間をかけて練りに練った戦略があるときなんかも、考えた時間=コストを無駄にしたくないあまり、関係ない位置でエントリーしてしまうことがあり得ます。

確証バイアスとセットでやってくることが多いです。

認知的不協和

自分の考えと矛盾した現実を受け入れられない。

矛盾した認知があると不快感を感じます。

そして、その不快を解消するために、無意識に片方の認知を解消しようとします。

例えば、、

認知的不協和

認知 ①:上がるだろう

認知 ②:下がってる(事実)損切りに到達しそうだ

この人の中で矛盾した認知が発生しており、当初設定していた損切りラインに到達寸前です。

それを解消するために、どうするでしょうか?

みなさんもお分かりのとおり、認知②を解消するために、入れておいた損切りをずらすのです。

結果的に反転して思い通りの結果になることもありますが、必ずいつか、ドカンとやられる日がくるでしょう。

本来の目的は「気持ちよくトレードすること」でなく、「金儲け」であることを思い出しましょう。

「傷は浅いうちに」が投資の鉄則です。

保有効果

自分の持っているものに特別な価値を感じること。

自分の恋人、お子さん、はたまた愛車など、自分が持っているものに特別な価値を感じるのは当然のことです。

そしてそれは、投資でも現れます。

ここまで読んでいただいた方であれば「確証バイアス(都合のいい解釈)」「サンクコスト(時間をかけたものに価値を感じる)」を理解しておけば、問題ありません。

ミルグラム効果

偉い人が言っている判断は鵜呑みにしたくなる。

今の時代、SNSで新聞やニュースより早く情報を手に入れることができ、発信している側には投資で何億円も稼いでいる方もいるでしょう。

しかし、情報簡単に手に入るのはいいことだけではありません。

それは、発信している側とあなたでは、前提が全く同じことはないからです。

なにが危険かというと、

例えば、5000万円の資金を運用している人がいるとしましょう。

しかし、その人はビジネスでは稼げる人ではあったものの、投資については未経験者かもしれません。

大抵の場合、何かで成功している人の言葉はどの分野でも正しく聞こえてくるもので、説明(プレゼン)がうまい人が間違ったことを教えるのが最も危険なんです。

なので、有益な情報に出会った場合はまず、その根拠となる一次情報に触れるようにしましょう。

どんなに他責にしたところで、資金的なリスクを負うのはあなただけです。

まとめ:無理をせずに感情を封じ込めるトレード戦略を組もう

メンタル2

以上、投資をするにあたって、危険な心理をまとめました。

その対策をまとめると、

  • 金管理計画
  • 感情の動きを投資日誌につける
  • 相場との距離をとり、値動きをあまりみない

金管理は書籍で学ぶことができますが、投資日誌は実践しなければ重要性に気づくことができません。

また、エントリー後、利食い損切り指値を設定したらチャートをすぐに閉じてしまうことも非常に重要です。

過去の私も、エントリー直後から何時間もの間、含み損を抱えたポジションのチャート画面を見続けていることが多くありました。

「いつか戻る。。」と祈っていても何も有益なことは無く、いつの間にかわけのわからないトレードをしてドボン、、なんてことは何度もありました。

正直、自分の意思だけで感情を封じ込めるのは無理があります

それゆえに、トレード日誌に感情を手書きする、トレード回数の制限、資金管理の徹底など、自分でコントロールできる範囲でいかに真剣に取り組めるかがキーとなってくるのです。

多くの投資家は、自分の心を置き去りにして、テクニックに走ります。

自分を知らずに相場の世界に足を踏み入れれば、あっという間に退場の目に遭います。

「その原因の多くが自滅である」ということをを知った上で、投資戦略を根本から見直してみてはいかがでしょうか。